生物:iPS細胞はいつごろ治療に使えるの?
2012-11-06 | ||
★質問:【iPS細胞はいつごろ治療に使えるの?】 [ニックネーム:エイチ 小学校6年生] ノーベル賞をとったiPS細胞はいつごろ治療に使えるようになりますか? ★回答: iPS細胞は,遺伝子組換え技術をつかって人工的に作り出された細胞です。 従って,安全性について慎重に調べることが重要です。 今のところ,いつごろ治療に使えるようになるのか研究者でさえ予測できない状況です。 患者さんの協力を得て,試験的に治療に使うことを「臨床試験」とよびます。 平成24年10月末,理化学研究所(神戸市)の高橋チームリーダーは,目の病気の治療にiPS細胞を使う臨床試験の計画を練り,先端医療センター病院(神戸市)に申請しました。やっと今,審査が始まった段階です。 まだまだiPS細胞の研究は始まったばかりです。また,研究の途中で思いがけない難問にぶつかることもしょっちゅうあります。でも,ノーベル賞をとったことからもわかるように,人々の幸福に大きく貢献する画期的な発明であることは間違いありません。“エイチさん”もiPS細胞の研究者になり,一日でも早く治療に使えるように昼夜を通して研究に没頭してみませんか。それくらい,まだまだ時間がかかるでしょう。 [回答者:秋田県立大学大学院 生物資源科学研究科准教授 小林正之先生(動物分子工学研究室)] |
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