子育て応援講座

平成26年08月18日  第2回◆ウィルス感染症について

乳児期編  講師:「予防接種と感染症」伊藤晴通 講師

 今回はウィルス感染症についてのお話です。
 
ウィルスによる感染症は数多くあり、何もしなくても自然に治るものから、重症になり命を落とすものまで様々な感染症があります。細菌と違うところは、ウィルスそのものを破壊したり、増えることを抑えたりする薬剤が、わずかな種類のウィルスにしかないことです。抗生物質は細菌にしか効きません。殆どのウィルスは体の中の免疫が排除します。このため、治療としては対症療法(症状を和らげるもの)が主になります。ただし漢方薬は治癒期間を短縮することが知られています。
 ウィルス感染症の中で一部、予防ワクチンのある感染症は、予防接種により、かなり軽く済ませたり、全く症状を出さずに済むことが出来ます。こどもの感染症として良く知られている、麻疹、風疹、水痘、おたふくかぜ、ポリオ、ロタや、日本脳炎、
B型肝炎、A型肝炎などが、有効な予防接種のある感染症です。
 
これらのワクチンで、大事な点をお話ししましょう。
 
まず麻疹ですが、近年の国を挙げての取り組みで、日本国内における麻疹の感染は極端に減少しています。しかし、近隣諸国からの輸入例は未だ発生していますので、忘れずに免疫をつけておくことが重要です。
 以前、麻疹は一回罹れば一生免疫が保たれると考えられていました。そして予防接種も、同様に考えられていました。しかし、国内に麻疹がなくなると、知らない間に再感染が起こって免疫が強化される、ブースター効果が無くなり、
10年ほどで予防接種による免疫は弱まってしまうことがわかっています。
 また以前は、母親の免疫抗体が赤ちゃんの体内にも移って行くため、生後1年ほどは麻疹に罹りにくいと考えられていましたが、既に生後8ヶ月の時点で、その様な母親由来の抗体は、相当の割合で消えることがわかっています。
 現在の所、麻疹・風疹、水痘おたふく風邪は原則1歳以降の接種が標準となっています。1歳になったらなるべく早めに受けて下さい。水痘は今年の秋から定期化されますので、是非受けて頂きたいと思います。

 おたふくかぜに関しては、抗体の持続期間が更に短い可能性があり、出来れば
56年をめどに何度か受けることが望ましいでしょう。

 
B型肝炎も、以前は母子感染が殆どであったキャリア(保因者)が、大人が後天的にキャリアになる例が増加しています。できるだけ乳幼児が保育園に入る前に受けておくべきという意見が専門家から出ています。

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