きょうりゅうだいはっけんずかん

 数億年前、地球に生息していた恐竜は一体どんな姿で、どんな暮らしをしていたのでしょう?
 それを知る手がかりが、地中から発掘された化石にあります。骨や歯、卵やうんちなどの化石を調べると、体の特徴や生活の様子を知ることができるのです。この本は、博物館にある化石について解説しています。さあ、ページを開いて恐竜探検に出発しましょう。
 丈夫なあごとギザギザの歯を持っていたのは、肉食恐竜ティラノサウルス。鋭い歯で生き物を骨ごとかみ砕いて食べていました。植物食恐竜トリケラトプスの歯は平べったく、上下の歯をはさみのように使って草や木をかみ切るのに適していました。
 全長約20~35メートルもあるアパトサウルスは、長い首を伸ばして木の葉や草を食べていました。足跡の化石から群れで暮らしていたと考えられます。全長約70センチのミクロラプトルは前後の脚に羽が生え、鳥によく似た姿でした。
 細密な絵は迫力があり、はるか昔の恐竜時代を想像させます。
 
鈴木千春(秋田市中央図書館明徳館)

▶お父さん・お母さんへの内緒話
 恐竜の世界は謎がいっぱい。今でも新たな発見がなされています。近年の研究では、ティラノサウルスは羽毛を持っていたかもしれないそうです。小さな恐竜の一部は長い長い時間をかけて鳥類に進化し、絶滅を逃れたと考えられています。不思議だな、面白いなと感じたことを子どもと話しながら一緒に楽しんでください。

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対象年齢 5歳ぐらいから
作者名等 真鍋 真/監修 寺越 慶司/絵
出版社 世界文化社