明治100年記念出版

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郷土人物伝集『秋田の先覚』
広報協会で一般に頒布

「青少年の心のかてに」――と県では明治百年を機会に郷土が生んだ先覚者の伝記をまとめて「秋田の先覚」=近代秋田をつちかった人びと=第一集を発行した。
 集録された人たちは、明治維新以降すぐれた業績のあった人のうち没年順に配列し、内容も単なる伝記の集積でなく、各人物の生涯、業績、およぼした影響について紹介してその人間像を浮き彫りにしている。執筆も県内各方面の権威者によって書かれ、青少年にも分り易すいようにまとめられている。
 第一集は没年順に次の人たちが集録されている。

 初岡敬治(藩県時代の権大参事、新政府の衆議院議員)
 岡田藤九郎(全国的な馬鈴薯の普及)
 山中新十郎(殖産振興と銀行の創立)
 後藤逸女(閨秀歌人)
 吉川忠安(洋武兵法の実践)
 佐竹義尭・戸村義効(維新当時の藩主と横手城代家老)
 千蒲善五郎・柿岡源十郎(石油の開発者)
 平福穂庵(新日本画運動を起した日本画家)
 神沢繁・西宮藤長(明治初期の教育功労者)
 熊谷武五郎・熊谷幸之助(明治初期の財政通と中京医学界の権威者)
 沼田香雪(閨秀詩人、激動期の母)
 川村養助(刑余者の指導保護に生涯をかける)
 根本通明(明徳館館長、本県初の文学博士)
 伊藤謙吉・藤原利三郎・佐藤要之助(秋田リンゴの始祖)
 川村永之助・御法川直三郎・茂木亀六(養蚕業の功労者)
 二田是儀(開拓で一郷をつくった)
 菅礼治(秋田杉の声価を高めた)
 大日向作太郎(県政に参画、船川築港に先鞭をつける)
 石川理紀之助(腐米改良や貧農救済などにつとめた秋田農業の父)
 真崎勇助(考古資料、古文書の収集など郷土研究者)
 成田直衛(初代県会議長として近代政治の指導者)
 寺崎広業(日本画家、帝室技芸員)
 松浦千代松・河原田次重(本県発電事業の開発者)
 井坂直幹(木材産業の近代化)
 佐藤章(れいめい期の民間飛行家)

 当広報協会では、伝記出版を機会に、県の了解のもとにこれを増刷刊行することになったので郷土史に関心をもたれる方々はもとより、郷土の先覚者の貴重な足跣を知るためにもぜひ一読をおすすめしたい。
 体裁はB六版(四六版)三百九十ぺージ、頒価一部四百五十円(送料実費)希望の方は秋田市山王四丁目一ノ一 秋田県広報協会(県秘書広報課内)まで申し込みのこと。

第2集は明年3月

 この人物伝記集は四集にわけて発行の予定で、第二集は明年三月までに発行されるが、第二集の集録人物は次の二十九人となっている。
 (1)池田孫一・池田謙三 (2)和井内貞行 (3)松本譲 (4)鳥潟右一 (5)狩野旭峰・江幡澹園 (6)滝田樗陰 (7)斎藤宇一郎 (8)森川源三郎 (9)長井金風 (10)石井露月 (11)上遠野富之助 (12)大島久直 (13)榊田清兵衛 (14)青木定謙 (15)沢木四方吉 (16)井口あぐり (17)羽生氏熟 (18)畠山雄三・須藤善一郎 (19)上遠野秀忠 (20)伊藤直純 (21)平福百穂 (22)海山徳次郎・村井菊治 (23)池田亀治 (24)内藤湖南 (25)深沢多市
 なお第三集と第四集は、四十四年度中に刊行の予定となっている。




新刊
『男鹿・八郎潟』
小林卓已著の写真文集

 東京の木耳社(千代田区内神田1-11-10)から『男鹿・八郎潟』という写真文集が出版されている。
 著者は本県南秋田郡井川村の中学教師小林卓己さん。県内の文芸同人誌に参加して、さきに同社から短篇小説集『二十歳の季節』を刊行している。
 この写真集は、副題に<その歴史とさいはての詩清>とあるように、観光面よりは同地方の民俗的な描写に重点をおいて、しっとりした趣きの一冊となっている。
 B5版、総上質アート紙、一〇二ページ。頒価八六〇円。
 写真は撮影は著者のほか、中央の写真家畑野進氏があたって秀逸のできばえをみせる。カラー版も「なまはげの面」と「戊辰の役当時の陣羽織」の二葉がおさめられる。