東北全体の観光開発

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6県が手を結んで実施

 最近の観光が点から線へ移行し、いわゆる広域観光の時代に一入っていることから、東北全体が手を結ぶ観光行政がクローズアップされている。
 東北六県と国鉄東北支社が加盟する『東北地方観光推進協議会』が昨年発足したが、これも東北六県が一体となって広域観光を進めようというネライにほかならない。

 すでに発足(昭和四十年)している『鳥海開発促進協議会』は山形県と秋田県が共同で鳥海山の観光開発に乗り出したものだが、自動車が通行できる登山道の整備事業が開始されておりこれが完成すれば、四十四年からは象潟―山頂―吹浦の新ルートが登場することになる。
 また四十年に発足した『北奥羽三県観光連絡協議会』は青森県、岩手県、秋田県の三県の合同で設置したもの。この主な観光開発事業としては(1)北奥羽三県のモデル観光ルートの設定(2)東京方面からの修学旅行の誘致があげられるが、昨年からとくに盛岡―青森-秋田の観光客の増加がめだち、また東京からの田沢湖や男鹿半島方面への修学旅行も増加しており、三県合同の観光作戦が効果をあげているところ。

 このほか『日本海沿岸三県観光連絡協議会』があり、新潟県山形県、秋田県の三県で昨年発足したが『おばこおけさライン』と名づけた新観光ルートで観光客誘致に本腰を入れている。
 また一方、山形県、岩手県、宮城県、秋田県の四県が協力して、栗駒国定公園の実現をめざして国に働きかけているが、待望の指定は早ければ九月ころ遅くても今年中には決定する明るい見通しといわれている。

 こうした積極的な各県共同の観光開発を背景にして、さらに東北全体の広域観光確立のため発足した『東北地方観光推進協議会』の活躍が大きく期待されるわけだが、この五月に開かれた初の合同知事会議では(1)四十五年開催の岩手国体までに、盛岡を中心として北東北の広域観光ルートを決める(2)冬の東北観光を盛んにするため『かまくら』などと結ぶ冬の観光ルートを開発する(3)景勝地だけの誘致でなく、保養研修の場として小岩農場の畜産、八郎潟の干拓、新田の黒鉱などへの観光客誘致を活発にする。
 以上のような北東北観光開発について積極的な話し合いがもたれている。

 このように各県の特色を生かして東北全体を線で結ぶ広域観光行政が着々と実を結んでいるところであり、『日本のふるさと白のイメージ東北』の各県共通のキャッチフレーズのもとにいま、東北の観光開発が力強い足並みで進められている。