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語りを聞く

根子自治会

画像:根子自治会

 独特な文化を守り、独自の歴史を歩んできた根子地域ですが、近年では外部との交流について話し合われる機会が増えました。世代交代によって限られた戸数を保ってきた集落も少子高齢化が進み、存続の危機が意識されるようになっています。

 自治会長の佐藤正俊さんは、内部での取り組みだけではこれからの地域活性化は難しいという結論に辿り着きました。大きな変化を生むには、外からの刺激が必要だと考えています。その一方で、先祖から受け継いだ貴重な遺産を保護する責任も負っていました。佐藤会長ご自身も、中学校の校長を務めた経験を活かして、根子の伝統文化を研究しています。

 どのような未来図を描くべきなのか、佐藤会長は住民の気持ちを尊重することにしました。
 
 集落の人口はおよそ200人ですが、番楽保存会、婦人会、施設の経営者など、故郷を愛する活動的なグループや個人は少なくありません。それぞれが、伝統芸能、郷土料理、景観といった地域の宝物を次の世代に手渡す役割を担っています。
 その誰もが、新しい出会いを望んでいました。訪れる観光客が楽しみ、迎える住民も楽しめるようなバランスの模索が始まっています。
 「少しずつ――」、佐藤会長は急いでいません。“隠れの里”は再生に向けて、ゆっくりと扉を開きました。
 
                                 2010年4月掲載

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