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語りを聞く

松館自治会 会長(平成23年度) 佐藤公典さん

画像:松館自治会 会長(平成23年度) 佐藤公典さん

 自治会の運営となると、役員人事や後継者の確保など、人員不足に悩まされることが多いのですが、ここ、松館の自治会長、佐藤公典さんは「後継者の心配はここ10年は無い!」と言い切ります。
その理由は「もうす」と呼ばれる地域独特の同年齢集団に求めることができます。

 5~6歳前後の年齢幅を持つ同年齢の集団「もうす」は、様々な相互の助け合い集団として松館の集落内で機能しています。
年齢集団ごとに段階的に役職が繰り上がっていくのが、松館の自治会の慣例となっています。早い人は30代半ばから役員を務めるなどするうちに、「もうす」の中で、誰が自治会長を務めるかが割合早い段階から決まっていきます。そうして、50代頃に会長を務めます。本人もそのつもりで役員を務めているので引き継ぎはスムーズだと言います。上の年代の人も長い期間会長にいることなく、任期いっぱいで次の人に交替していく、そうした若返りのシステムが出来上がっているのです。

 もちろん、公典さんもこうした中で会長に選ばれました。会長になるつもりで自治会の中で活動し、自然な流れで会長になりました。

 自治会運営についても、苦労は少ないと言います。
もちろん、普請(共同作業)をはじめとした事業、行事の責任者としての役割、公民館や市役所の会合に出席するなど、行政と地域の連絡役としての重責、そして住民たちからの意見の聞き取り、と苦労はあります。「大変だよ」と公典さんは苦笑しますが、それでも苦労は少なかったそうです。
運営そのものについては、下部組織である青年会や神楽保存会、そして天神会などが活発に頑張っているおかげで、スムーズに準備が進み、自治会があえて引っ張っていくこともないのだそうです。もちろん、行事の盛り上がりも素晴らしいものがあります。

 こうした「もうす」を中心とした自治会のシステムが慣例化されたのは、実はそう古いことではありません。今の公典さんが青年会長のころ、長く自治会長を務める方たちの、長期にわたる再選の弊害が問題になりました。そんな時、弊害をなくす意味もあって、徐々に「もうす」単位での交替になっていきました。

 新しく生まれたシステムですが、上手く伝統を生かすことで、若い人たちも「大変だけど、やらなければ」という意識が自然に生まれています。

 そうした活力は、団結力ともなっています。八幡平の運動会では最近、いつも出席率がダントツの一位だとか。また町部の集落と違って、つながりが強いのが良い所と言います。子どもたちが安心して遊ぶことができ、きちんと声をかけてもらって、きちんと叱ってもらえる。そうした環境を維持していることこそが、伝統から生まれた松館の「お宝」でした。

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【外部リンク】松館自治会
 

2011年4月掲載

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