本文へスキップ

語りを聞く

もの作り名人 伊藤正一さん

画像:もの作り名人 伊藤正一さん


  横手市金井神・上坂部地域に住む伊藤正一さんは、わら細工やカゴなどの様々なアイディア品をその手で生み出す、地域のもの作り名人です。

 正一さんがもの作りを始めたのは、平成23年(2011年)から10年近く前に県外へ出稼ぎに出たことがきっかけでした。
 
 10年前から作り始めた正一さんの作品は、今では10種類以上にもなりました。
 作物などを運ぶのに重宝する、荷造り用のバンドで作ったカゴや、アサリの殻のアクセサリー、とうもろこしの葉を乾燥させて編んだ草履などなど、その作品一つ一つが手作りで、色や模様などを独自で考えながら、工夫を凝らして作られています。
 正一さんは、「お金をもらうよりも、喜んでもらえたほうが嬉しい」と話します。
 作ったものを買ってもらう喜びではなく、自分が作ったものを実際に使って喜ぶ姿を見ることが、正一さんにとって何よりの喜びだそうです。
 
 正一さんは、地区の文化祭や収穫祭の展示会で最優秀賞を何度か受賞したのをはじめ、多くの賞を受賞しました。最優秀賞を受賞したのは、秋田こまちの穂で作った「こまちのれん」と、昔の稲刈り作業などに使われた「ねこげら」を背負うための「にな」という紅と白の紐2本です。ステージに上がって賞状を貰った時のことを、嬉しそうに話してくださいました。
 
 正一さんが作るものの中で、最も思い入れがある作品は、「花かご」。正一さんが5、6年前に入院した際に思いついた作品だそうです。
 花かごは、粉ミルクの缶を横に半分に切り、その缶の外側に両面テープを貼り、そこにつまようじをつけていき、缶のサイズに合わせて切った発泡スチロールに造花を刺して缶の中に入れたら出来上がりです。花かごの取っ手の部分には、焼き鳥の串を使って一工夫されています。こうして作られた花かごは、和風な雰囲気を醸し出しており、なんとも可愛らしい作品です。
 病院の階段の踊り場や、ナースステーションに飾られたり、温泉のトイレにも飾られたりと、見る人の目を惹きつけています。
 
 平成24年(2012年)現在で最新の作品は、クラフトバンドで作ったカゴ。正一さんは、新しいものに挑戦し、次々と素敵なアイディア商品をその手から生み出しています。
 
 そんな正一さんが、作品を作るにあたって心掛けていることは、「楽しみながら作品を作ること」。
 じっくりと作品と向かい合う正一さんの目は温かく、使う人や、貰う人の喜ぶ姿を思い描きながら作ることが、正一さんの「楽しみ」につながっているのでしょう。
2012年5月掲載

ページ上部へ戻る