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歴史を知る

田沢の文人 千葉治平

画像:田沢の文人 千葉治平

 

 田沢地域にはたくさんの文教の士がいますが、地元のみなさんにお話を伺って真っ先に出てきたのは「千葉治平」の名前でした。
 
 千葉治平は、田沢生まれの直木賞作家です。
 
 代表作と言えば、第54回直木賞を受賞した「虜愁記」、絶筆となった「南部牛方ぶし」などがあります。「虜愁記」は、自身の中国での体験をも織り込んだ捕虜の日本兵と中国人たちの小説、「南部牛方ぶし」は、江戸時代南部藩の牛方(牛を使って荷物を運ぶ人たち)として成長していく青年の物語です。途中には、遥か奥羽山脈を越えて田沢の地での生活も活き活きと描かれます。
 
 そんな中で、田沢に深く深く根差した本として「山の湖の物語 田沢湖・八幡平風土記」という本があります。
 田沢湖を中心とした、湖の周辺の人々の伝説、物語、風物などをいくつも収録した本で、最近西湖で再発見された「国鱒(クニマス)」もたくさんのページを割いて書かれています。
 
 田沢と山一つ越えた田沢湖を愛し、遺品には「田沢湖の白砂」がありました。また、水彩画もたしなみ、自著のイラストカットなどを自分自身で描いたものもあります。
 
 絶版になった本もありますが、各地の図書館で読むことができます。また、仙北市の「新潮社記念文学館」では、常設での千葉治平の紹介の他に、不定期で企画展としての展示を行っています。
 
国鱒の復活を願っていた千葉治平の温かい文章を味わってみてはいかがでしょうか。
2012年2月掲載

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