画像:新玉の池

 男鹿三山と棚田を一望!

 男鹿中地域の滝川集落を通る県道55号(寒風山道路)を、寒風山方面に向かって進むと、右側に江戸時代の紀行家・菅江真澄の標柱と一緒に、「新玉の池」が見えてきます。池の東を見渡せば寒風山が鎮座し、西を見れば男鹿三山(真山、本山、毛無山)を一望できます。県道沿いに広がる棚田の風景と一緒に風光明媚なビューポイントとなっています。

 新玉の池には大蛇の伝説が残されています。寒風山の姫ヶ岳近くの噴火口は、かつて「古玉の池」と呼ばれる池でした。大蛇が住んでいましたが、天変地異により水が枯れたため、麓にある現在の「新玉の池」に大蛇は移り住んだと言われています。
 
 また、『男鹿の昔ばなし』によると、庄屋に言い寄られたお玉という娘が、逃れるために池に身投げして大蛇になったとも伝わっています。江戸時代の紀行家・菅江真澄は日記『男鹿の秋風』に、寒風山と2つの玉の池の絵を残しています。
 
平成26(2014)年5月掲載
■参考文献
『男鹿中誌』
『男鹿の昔ばなし』

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