画像:石川郷中の活動

 八峰町の石川郷中は、平成11年度の農林水産省の農林水産祭むらづくり部門で、最高賞の天皇杯を受賞しています。昭和38年の「石川大火」後にスタートした石川のムラづくりは、集落の都市計画から始まりました。

 現在の石川地域の道路は、各世帯が自分の家の敷地の1割を寄付して区画整理されたものです。整備された道路には、消火栓と消化ホースを50m置きに設置し、道路裏には、火災の際に逃げ道となる道路を作りました。大火の教訓を組み込んだ都市計画が反映されています。

 農業面では、メロン、キャベツ、みょうが、そばといった作物を転作田で栽培し、出稼ぎの解消につとめてきました。大火で焼失した伝統行事の衣装は、写真などを参考に復元し、伝統芸能を地元小学校のクラブ活動で伝承するなどしています。

 また、石川郷中では、「石川生産森林組合」と「石川上下水道維持管理組合」の2つの事業を運営しています。生活に欠かせない水道は、石川の大きな自慢の一つです。井戸水の豊富な石川では、大火後に地域で簡易水道を整備しました。ビニールハウス、生活用水など、豊富な水が、現在も地域を支えています。

平成23(2011)年4月掲載

こちらの記事もおすすめです

石川郷土芸能保存会

 日も暮れた夜7時、八峰町の石川地区多目的集会施設に、「東西、赤坂奴(やっこ)の笛たのむ!」と、女性の声が響き渡ります。夕飯の支度を済ませた女性たちが、石川奴踊りの練習を行っています。石川といえば勇壮な駒踊りが有...

地域活動

伝統継承

石川大火と天皇杯

 昭和38年におきた峰浜村(現・八峰町)石川地域の「大火」を、住民の皆さんは「サンパチ」と呼びます。  大火が起きたのは、昭和38年4月15日の午後2時のことでした。全焼138戸、半焼75戸、家屋や農機具などを合わせ、2億365...

歴史

地域の歴史

石川駒踊りと奴踊り

 八峰町石川地域に伝わる石川駒踊りと奴踊りは、町の無形民俗文化財に指定されています。江戸時代初期の慶長7(1602)年、佐竹義宣が常陸(現在の茨城県)から出羽(現在の秋田県)の国へ領地の国替えとなり、出羽の国へ入るま...

伝統行事・イベント

郷土芸能