秋田を味わいたい!

あきたの鍋シリーズ かじか貝焼き

 

 じか捕りは水のきれいな川沿いに住む子どもたちにとって、スリリングな遊びの一つだ。箱メガネや水中メガネを使って水中をのぞき、かじかが隠れていそうな石をそっと持ち上げる。かじかを見つけた瞬間は心臓がバクバクするほどで、さあ突こうとする直前にサッと逃げられようものなら頭に血がのぼり、「チクショー」と思わず声が出てしまう。

 回も川に通っているうちに、かじかが好んで隠れる場所がわかってきたり、ヤスの使い方が上手になり、そこそこのかじかを捕ることができるようになってくる。捕ったかじかは、もちろん自宅に持ち帰って自慢したものだ。

 

 じかは、そのずんぐりした体に似合わず淡白でおいしい魚だが、その味がわかるようになったのは大人になってからのことだ。そのまま塩焼きや味噌汁の具にしてもいいが、いかにも秋田らしい食べ方といえば、やはり「」だろう。

 焼きにしたかじかを小さな鍋に入れて火にかけ、グツグツ煮たってきたらナスを入れ、味噌で味を調えるだけ。実に簡単な料理だが、臭みのないかじか独特の香りがいい。また、かじかの骨酒も格別だ。



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 つて山間部に住む人たちにとって、かじかは良いだしの出る魚として好まれた。大人は大きな網を持って川の中に入り、急な流れを利用してかじかを捕り、多く捕れた時は素焼きにして保存していたという。

 近は川でかじか捕りをして遊ぶ子どもたちの姿を見かけることはほとんどない。川が汚れてかじかが少なくなったのに加え、川での水遊びが禁止されているからだ。県中央部の某町で、子どもたちがかじか捕りをしているのを久しぶりに見た時は、うれしくなってしまった。


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