秋田を味わいたい!

あきたの鍋シリーズ 山の芋鍋

 沢湖は観光資源の豊かな町だ。町内には旅館やホテルが多く、そこで働く板前さんも多い。その板前さんたちの親睦と技術交流を目的とした会が包和会。会では日頃から「田沢湖町の名物料理は?」と聞かれて頭を悩ましていたという。そこで包和会は名物料理の開発に取り組むことになった。

 沢湖町といえば山の幸が豊富だが、他の町村にも山菜料理はたくさんあり名物にはなりにくい。そこで会員たちはボリュームがあって目立ちやすい鍋料理にポイントをしぼった。しかし「きりたんぽ鍋」も「だまこ鍋」も秋田米やマイタケなどの山の幸がポイントとなっている。従来からある名物料理に使われていない山の幸は何か…。

 では付近の山に自生する山芋に着目した。

 

 かに評判は良かったが、大きな課題も残った。山に自生する山芋は市場に出る量が極端に少なく、値段も高い。これではお客様に気軽に食べていただくこともできない。そこで包和会では山芋に近い芋を探し始めた。多くの芋を取り寄せて試した結果、三重県伊勢市から取り寄せた「伊勢芋」が一番適していることがわかった。しかも伊勢芋と同じような芋が県北の大館市でも栽培されていることもわかった。会ではさっそく種芋を手に入れ、JAの協力を得て町内で栽培してみた。 結果は上々。日中と夜間の気温差の大きい田沢湖町で育った芋は、他産地のものより腰が強く、山に自生する山芋に近いものだった。


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 の鍋の基本は 「山の芋」 をすり下ろしダンゴ状にして入れることだ。味付けや具は調理する宿や板前さんによって違う。醤油味もあれば味噌味もある。鶏肉を使う宿もあれば、豚肉や合い鴨を使う宿もある。地元の名物料理だからといって、細かいレシピを決めていない、おおらかなところがいい。

 材させてもらった乳頭温泉郷の鶴の湯温泉では、豚肉のバラ肉と味噌の組み合わせが味のベースになっている。

 れにシメジ、エノキ、ネギ、セリなどが入る。さらに、春であれば山菜、秋であればキノコなど、その季節によって具が変わる、この自然さがいい。

 和55年に誕生したも、今ではすっかり田沢湖町の

名物料理として定着している。


 

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