秋田を味わいたい!

あきたの旬材 とんぶり

 うき草はその名の通りほうきとして使えるもので、乾燥させたものを2~3本たばねると、軽くて使いやすい草ぼうきになる。ほうき草は秋田県に限らず全国各地で栽培することができるが、その細かい実を収穫して加工・出荷するのは秋田県だけ。そのほとんどは秋田県の北部・比内町で生産されている。

 「昔はなぁ、をこしぇる(作る、加工する)までが容易でねがった。あのこまい実を大鍋で煮で、きれいな水の中で何回も何回も水洗いして薄い皮を取るんだもの。水は沢水か井戸水。指の先が冷でくなって、ガチガチになったもんだ。だがら、手先のよく動くばあさんのいる家でねば、は食えねがったんだ」。こう教えてくれたのは比内町の農家のお年寄り、小さい時からを食べていたという。このお年寄りは「こしぇ方(加工法)は、江戸時代、津軽の人から教えてもらったという話をばあさんから聞いたことがある」とも教えてくれた。

 つては1本ずつカマで刈り取ってから脱穀していたというが、最近はコンバインで収穫。実はよく乾燥して保存しておく。の生産量日本一のJAあきた北の担当者によると、大変なのはこれからだという。

 の実をゆでて薄い皮(の殻)をむくのだが、その加工機械は地区の企業秘密。JAの担当者でも見たことはないそうだ。機械を通したとんぶりは何回も水を加えて皮を洗い流して製品となる。「きれいな水を大量に使うので、水の豊富な場所に加工場があるんです」と担当者はいう。この加工場ができたのが昭和50年以降のこと。それから生産量が一気に拡大したというわけだ。

 


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 の形から「畑のキャビア」とも呼ばれているだが、約2000年前に書かれた中国の漢方辞典にも載っているれっきとした漢方薬でもある。漢方薬としては、泌尿器系疾患や肝臓の炎症を抑えるために使用されてきた。またサポニンを多く含み、糖尿病にも効果があるとか。

 般的には、食用菊、ナガイモ、大根おろしなどと和え物にして食べる。淡白でくせのない味なので、ドレッシングやマヨネーズとも相性がよい。このため利用範囲も広いが、ただ一つ注意したいことは食べる直前に味付けするということ。調味して2~3時間も置いておくと、粒の水分が出てしまい特有のプチプチ感が消えてしまう。

 お、最も簡単にの味を楽しめる料理法は、アツアツのご飯にを載せ、醤油をかけて食べるというもの。ほのかに甘い香りとプチプチ感がごはんのもっちりとした食感と相まって、お代わり間違いなしの簡単メニューである。お試しあれ。


 

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